著作権

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Q00189 システム開発を外注する際の知的財産権に関する取り決めについて注意すべき点を教えてください。

想定している成果物の利用のために必要な知的財産権を取得することが重要です。著作権その他の知的財産権は、その著作等を行った者に原始的には帰属するのが原則ですので、契約書において自社への知的財産権の移転を明記しておく必要があります。またこの際、著作権法第27条及び第28条の権利(翻案権及び二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)は、著作権法上、譲渡する旨明記しないと権利移転の対象外と推定されてしまうため、それらの譲渡についても明記しておく必要があります。また、著作物には著作権のほか、著作者人格権(公表権、氏名表示権及び同一性保持権)があり、これは法律上譲渡できないため、外注先が著作者人格権を行使しない旨を規定しておくことも必要となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00248 社内で開発するソフトウェアの著作権は、特に従業員との間で契約等を結ばなくても、会社に帰属するということで良いのでしょうか。

基本的にそのとおりです。著作権法上、法人の発意に基づきその法人の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は、特段の定めがない限り、当該法人となります(いわゆる職務上著作)。なお、社内で業務を行う者であっても、契約形態が外注である場合には、職務上著作に該当しない可能性があるため、通常の外注の場合と同様に著作権の譲渡等を契約で明記する必要があると考えられます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00293 社長である創業者が会社設立前に開発に着手したシステムをベースにして、事業のコアとなるソフトウェアを開発していく予定です。代表取締役との間で知的財産権について何らかの取り決めをしておく必要があるでしょうか。

将来の株式公開などを想定した場合、会社が事業に必要な知的財産権を保有していることは重要です。会社が小規模であるうちは大きな問題にはなりませんが、規模の拡大につれて必ずしも会社の意思と社長の意思が合致しなくなりますので、その際に事業の根幹となる知的財産権を社長個人が保有している状況は大きなリスクとなり得ます。よって設問の事例では、会社設立時点で社長が保有していたシステムに関する著作権等の知的財産権を、社長から会社に譲渡する契約を、早めに締結しておくべきであると考えられます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00251 サイト制作会社に作成してもらった当社のサイトについて、使用されている画像について、その著作者と名乗る人から無断使用であるとのクレームを受けました。どのように対応すべきでしょうか。

サイト制作会社がその画像を無断で使用してしまっていた場合は、そのまま使用すると著作権侵害となってしまうため、使用を中止する必要があります。サイト制作会社がオリジナルで作成したものであり、たまたま類似したに過ぎないような場合には、著作権侵害にはなりませんが、サイト制作会社側の状況を確認し切れない面もあるため、安全をとって使用をやめるか否かを検討することになります。使用を中止せざるを得なくなった場合のサイト制作会社への対応については、著作権侵害であるのか、安全をとって中止する場合であるのか、また制作会社との契約条件等に応じて個別に検討する必要がありますが、契約の定めがない場合、サイト完成から1年以上経過するとやり直し等を請求できなくなる可能性があります(民法637条)。
(作成日:2012年1月27日)

Q00066 当社の販売しているゲームと完全にコンセプトが一致するゲームが販売されたのですが、当社の著作権が侵害されたものと考えて良いでしょうか。

著作権法上の保護を受ける著作物は具体的な「表現」であり(著作権法第2条第1項第1号)、ゲームの場合には、絵や文章やプログラム等が著作物に該当することとなります。アイディアやコンセプトは「表現」ではないため、著作権法上の保護を受ける著作物に該当しません。従って、コンセプトが一致しているのみでは著作権侵害とはなりません。
(作成日:2012年1月27日)

Q00247 Youtubeのような動画配信サイトは著作権法上問題はないのでしょうか。

配信について権利者の許諾が得られていない動画については、著作権の侵害が問題になります。一次的には、著作権を有する権利者に無断で動画を投稿するユーザーの行為が、権利者の複製権、公衆送信権等の侵害となり得ます。動画配信サイトの運営会社自身が著作権侵害の主体になるかについては、サービスの内容等にもよるため断定はできませんが、裁判例の傾向からみると、そのような仕組みを提供し、収益を上げている運営会社自身も著作権侵害の主体と判断される可能性があります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00292 動画配信サイトで、明らかに著作権者の承諾を得ていないと思われる動画が配信されていますが、これをユーザーとして見ている分には著作権侵害にはならないでしょうか。

見ている分には著作権侵害にはなりませんが、それを自分のPCにダウンロードすることは問題があります。いわゆる私的使用のための複製は、複製権侵害の例外として許容されますが、違法に配信された動画を違法であることを知りながら複製する場合(閲覧の過程で生じるキャッシュについてはここで禁止される「複製」にはあたりません。)は、私的使用の目的であっても著作権侵害とされています。この場合、刑事罰の適用はありませんが、民事上は著作権侵害にあたりますので、注意する必要があります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00342 当社の著作物を無断で使用している会社を発見しました。損害賠償を請求しようと考えているのですが、どのようにして請求する金額を決定すれば良いのでしょうか。

著作権が侵害された場合、不法行為に基づく損害賠償請求を行うことが可能です(民法第709条)。著作権侵害の場合には、著作権者に発生する損害を算定することが困難な場合が多く、著作権法上損害の推定(みなし)規定が定められているため(著作権法第114条)、かかる規定に基づいて損害を算定するのが一般的です。概要は下記のとおりです。
① 著作権法第114条第1項
著作権者が販売する物の単位数量当たりの利益額に、侵害者が販売したものの数量を乗じた額をもって損害額とするものです。但し、著作権者が侵害者の販売数量を販売することができないときはその数量に応じた額を減額するものとされています。
② 著作権法第114条第2項
侵害者が得ている利益の額を損害額と推定するものです。
③ 著作権法第114条第3項
著作権者のライセンス料に相当する額を損害額とみなすものです。
なお、上記のような損害の推定(みなし)規定は、他の知的財産権に関する法律でも規定されています(商標法第38条、特許法第102条、実用新案法第29条、意匠法第39条)。
(作成日:2012年8月6日)