労使紛争、労働組合

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Q00100 労働基準監督署より是正勧告書がきました。これはすべて対応しなければならないのでしょうか。

是正勧告書は一種の行政指導ですが、是正勧告書の内容は罰則のある法令違反の事項が多いため、それらの違反行為をもとに検挙される可能性があります。よって、是正勧告書に書かれたことに対応する形で改善を図るほうが安全です。
(作成日:2012年1月27日)

Q00103 労働審判手続について教えて下さい。

労働審判手続とは、労働関係に関する紛争について、裁判官である労働審判官1名と労働関係に関する経験を有する労働審判員2名で構成される労働審判委員会によって審理が行われる裁判手続のことをいいます。
特徴としては、手続が非公開であること、原則として審理が3回以内に終了すること(労働審判法第15条第2項)が挙げられます。
審理において当事者間で調停が成立した場合には手続は終了します。調停の合意内容を調書に記載した場合には、その記載は裁判上の和解と同一の効力を有することとなります(労働審判法第29条、民事調停法第16条)。
調停が成立しない場合、労働審判委員会による労働審判が行われることとなります(労働審判法第20条第1項)。労働審判は、通常の裁判手続における判決のようなものです。労働審判が行われた場合、当事者は、書面にて2週間以内に裁判所に対し異議申立てをすることができます(労働審判法第21条第1項、労働審判規則第31条第1項)。異議申立てがなされた場合、通常の裁判手続に移行することとなります(労働審判法第21条第3項)。異議申立てがなされない場合には、労働審判は裁判上の和解と同一の効力を有することとなります(労働審判法第21条第4項)。
なお、労働審判委員会が事案の性質に照らして労働審判手続を行うことが適当でないと考える場合には、労働審判委員会は労働審判手続を終了させることができ、この場合裁判手続に移行することとなります(労働審判法第24条、第22条)。
(作成日:2012年1月27日)

Q00104 労働組合から団体交渉の申込みがありましたが、かかる団体交渉には応じなければならないのでしょうか。

労働組合法第7条第2号は、「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。」を禁止しているため、「正当な理由」がない限り団体交渉には応じなくてはなりません。
どのような場合が「正当な理由」に該当するかについて明確な定めはありませんが、交渉が進展する見込みがなく、団体交渉を継続する余地がなくなっていた場合には団体交渉を拒絶することに「正当な理由」があるものと判断した判例があります(最高裁平成4年2月14日判決)。
なお、あらゆる事項が団体交渉の対象となるものではないため、団体交渉という名目で労働組合から交渉を申し込まれた場合でも、労働組合法第7条第2項の「団体交渉」に該当しないことがあります。この点については、一般的に「組合員である労働者の労働条件その他の待遇や当該団体的労使関係の運営に関する事項であって、使用者に処分可能なもの」が団体交渉の対象となるとされている(菅野和夫著「労働法 第九版」574-575頁)ことが参考になると考えられます。
(作成日:2012年1月27日)