M&A全般

  • Q&Aの内容は、作成日時点の情報に基づき正確を期するようにしておりますが、最新の法令、判例等との一致を保証するものではございません。また、具体的な案件を想定して作成しておりませんので、個別の案件につきましては専門家にご相談下さい。

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Q00174 M&Aによるエグジットが昨今増えてきているが、M&Aのスキームにはどのようなものがあるのでしょうか。また、そのメリットとデメリットは?

M&Aの方式としては、大きく分類すると、①株式譲渡、②募集株式発行、③事業譲渡、④合併、⑤株式交換、⑥株式移転、⑦会社分割に分けられます。これらのスキームを組み合わせることも多くあり、どのようなスキームを選択するのがよいのかについては、各スキームのメリット、デメリットを踏まえ、弁護士や税理士、会計士などの専門家とも相談の上で、慎重に行う必要があります。法的な面では、(1)買収会社自体が買収対象事業を承継するのか、子会社として支配するのか、(2)債務を含めて事業全体を承継するのか、一定の権利義務関係のみを承継するのか、(3)取引の相手方の同意等をとらずに包括承継するのか、個別に同意を取得して譲り受けるのかの各点が、スキームを選択する上での基本的な考慮事項となります。詳しくは、メールマガジンのバックナンバーをご参照下さい。
(作成日:2012年1月27日)

Q00051 ベンチャーが組織再編手続のスケジュールを組むにあたり、会社法以外で留意しなければならない実務上のスケジュールは?決算公告をやっていない会社は、官報掲載申込にどのくらい時間がかかるのでしょうか?

会社法以外に、金融商品取引法の規制、独占禁止法の規制を受けるかによって、スケジュールが大きく影響を受けますので、これらの法規制が適用されるかも検討すべきです。また、スケジュール設計時に盲点となりがちなのが、官報公告掲載の申込期間です。特に、公告において最終の貸借対照表等についての決算公告を引用すべき場合があり、決算公告を怠っている会社の場合、組織再編の公告時に決算公告もあわせて掲載する必要があり、通常よりも多くの公告スペースを要することとなるため、官報掲載の申込期間についても、より多くの時間を要することとなります。具体的な期間については、官報の申込みを取り扱う機関にご確認いただくこととなりますが、決算公告も一緒に掲載する場合は、3週間以上要する場合もありますので、ご注意ください。
(作成日:2012年1月27日)

Q00050 組織再編手続においては債権者保護手続が必要とされており、原則として「知れたる債権者」への個別催告が必要となっています。この場合の「知れたる債権者」とは具体的にどの範囲を指すのか。金額が少ない債権者は省略してもよいのでしょうか。

個別催告の対象となる債権者については、金額的に重要か否かは特に問われていませんので、条文上は少額の債権者に対しても個別催告が必要であると考えられます。しかしながら、日常生活によって生ずるような軽微なものであれば、ことさらに知れたる債権者ということで各別に催告する必要はないと考える見解もあります。
また、どの時点の債権者に対し個別催告書を送付するべきかについては、まずは個別催告書発送時の債権者に対して送付する必要があると考えますが、その後債権者となるような将来債権の債権者に対しても個別催告書を発送するべきかについては、見解が分かれています。大審院昭和10年2月1日判決は、知れたる債権者とは、債権者が何人であるか、また、その債権はいかなる原因に基づくいかなる請求権であるかの大体が会社に知れている者であって、金銭債権者のごとく、原因及び数額の確知された債権を有する者に限られない旨判示し、継続的供給契約上の将来の債権の債権者も対象となる旨述べていますが、将来の労働契約上の債権、継続的供給契約上の将来の債権等の債権者は対象とならないとする見解もあります。催告をしなかった債権者から異議等があった場合に弁済や担保提供を行うことで処理するという対応も考えられますが、債権者異議手続の懈怠を理由に組織再編行為の無効等を主張してきたような場合には、簡単に解決できなくなる可能性もあります。催告する債権者の範囲を限定すると、このようなリスクが生じる可能性があることも考慮のうえで、判断した方が良いと考えられます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00175 債権者は存在しませんので、組織再編手続を行うにあたり、債権者保護手続は省略できると考えて良いでしょうか。

債権者保護手続として、所定の事項を官報にて公告し、知れたる債権者へは個別催告を行う必要があります。個別催告については把握する債権者がいなければ省略可能ですが、官報公告については会社の把握していない債権者が存在する可能性もあるため省略することはできません。
(作成日:2012年1月27日)

Q00211 M&Aで独占禁止法が問題になるのは大まかにどのようなケースでしょうか。

株式買収、合併、共同新設分割、吸収分割、事業譲受等の企業結合の各類型について、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、その実施が禁止されます。競争制限があるかどうかは、個別の事案ごとの判断となりますが、規制の実効性確保のために、一定規模の企業結合については公正取引委員会への届出義務が課されており、この届出が必要になるかの判断が実務上重要となります。
具体的な要件は企業結合の類型ごとに異なりますが、例えば合併の場合には、合併当事者のいずれかの会社及びその会社が属する企業結合集団の国内売上高合計額が200億円を超え、その他の合併当事者のいずれかの会社及びその会社が属する企業結合集団の国内売上高合計額が50億円を超える場合に、届出が必要となります。但し、全ての合併当事者が同一の企業結合集団に属する場合は届出不要となります。
(作成日:2012年1月27日)