匿名組合の組成

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Q00157 匿名組合とはどのような制度なのでしょうか。

匿名組合とは、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、相手方がその営業から生じる利益を分配することを約する契約を意味します(商法535条)。匿名組合契約は、出資者と出資を受ける営業者の2者間の契約であり、他の投資ビークルのように出資者間の横の契約上のつながりがない点が特徴です。出資された財産は営業者に帰属し、出資者は営業者の事業に対する執行権はありません。外形的にも匿名組合の財産や業務執行は営業者自体の法人としてのそれと分離されておらず、他の投資ビークルとは性質の異なるものとなっています。
(作成日:2012年1月27日)

Q00158 匿名組合を利用していると、ベンチャー投資ファンドの組成について金融商品取引法上支障になる場合があると聞いたのですが、どういう問題があるのでしょうか。

※適格機関投資家等特例業務に関しては、改正法の施行による変更が予定されています(2015年6月現在)。
ベンチャー投資ファンドの組成及び運用については、金融商品取引法上の第二種金融商品取引業及び投資運用業に該当するものとして、登録などの業規制があります。そのため、かかる規制の適用を受けない、適格機関投資家等特例業務としてファンドを組成及び運用するケースが多くなっています。適格機関投資家等特例業務の要件は複雑ですが、説明の便宜上大まかにいうと、LPとなる相手方が1名以上の適格機関投資家及び49名以下の一般投資家という条件があります。ここで、今から組成するファンド(Xファンド)に、組成済みのファンド(Aファンド)がLPとして参加したいというケースがあり得ますが、Aファンドに出資している一般投資家の数も通算して49名以下である等の要件を満たせば、それも可能となります。しかしながら、Aファンドが匿名組合である場合には、Aファンドの組合員全員が適格機関投資家である場合でなければ、Xファンドの適格機関投資家等特例業務の要件を充足することはできないものとされています。更に匿名組合の性質上、Xファンドに参加するのは、匿名組合という法主体ではなく、営業者である法人(A社とします。)となり、そのA社が匿名組合の営業者であるか否かは公示されていません。仮にA社がXファンドへの出資とは無関係の匿名組合を運営している場合でも、上記のルールは適用されることになっています。したがって、ファンドの組成にあたっては、出資者が匿名組合の営業者になっていないかどうかを確認することが重要となります。
(作成日:2015年6月30日)

Q00257 ファンドを組成する場合、金融商品取引法以外に注意しておくべき法律はあるでしょうか。

特に注意しておくべき法律としては、金融商品の販売等に関する法律(「金融商品販売法」)の説明義務と、犯罪による収益の移転防止に関する法律(「犯罪収益移転防止法」)の本人確認義務があります。まず、金融商品販売法の説明義務については、ファンド持分を取得させる行為は、金融商品販売法上の金融商品の販売に該当するため(金融商品販売法第2条第1項第5号)、組合契約を締結するまでの間に、相手方に対し重要事項について説明しなければなりません(金融商品販売法第2条第3項、第3条)。次に、犯罪収益移転防止法の本人確認義務については、適格機関投資家等特例業務の届出者は、犯罪収益移転防止法上の特定事業者に該当するため(犯罪収益移転防止法第2条第2項第23号)、ファンドにかかる組合契約を締結する場合、相手方の本人特定事項を確認しなければなりません(同法第4条、同法施行令第6条第8号、第7 条第1項第1号リ、同法施行規則第5条、第6条)。
(作成日:2015年6月30日)