ファンドの運用

  • Q&Aの内容は、作成日時点の情報に基づき正確を期するようにしておりますが、最新の法令、判例等との一致を保証するものではございません。また、具体的な案件を想定して作成しておりませんので、個別の案件につきましては専門家にご相談下さい。

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Q00349 投資事業有限責任組合は、外国の会社の株式や社債等に投資をすることもできるのでしょうか。

投資事業有限責任組合は、外国の会社の株式や社債等に投資をすることも可能です(投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項第11号)。但し、無制限に外国の会社の株式等に投資できるものではなく、その取得価額が総組合員の出資総額の50%未満に制限されている点に注意が必要です(同法施行令第3条)。
(作成日:2012年8月6日)

Q00350 投資事業有限責任組合は、貸付けをすることもできるのでしょうか。

投資事業有限責任組合は、貸付けをすることも可能です(投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項第5号)。但し、貸付けを業として行う場合は貸金業の登録が必要となりますので、投資事業有限責任組合が貸付けを行う場合、貸金業の登録の要否について予め検討しておく必要があります。
(作成日:2012年8月6日)

Q00124 優先株式による投資を普通株式の発行と同時のタイミングで行う場合の留意点は?

優先株式と普通株式の発行を同時に行う場合、その価格が同じであると、一方の株式(通常は優先株式)について会社法上有利発行に該当する可能性があり、また、税務上の問題が生じる可能性があります。どの程度の価格の差異を設ければよいのかの判断基準は明確ではなく、厳密な対応は難しいと考えますが、上記の問題を認識したうえで発行手続を行う必要があると考えます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00125 ベンチャーキャピタルが、マイルストーン投資を実現するため、最初の投資時に新株予約権の付与も受けておくスキームをとる場合の留意点は?

ベンチャーキャピタルが、最初の投資時に新株予約権の付与も受ける場合、その新株予約権の付与を受けることについて税務上問題が生じる可能性があります。また、役員及び従業員以外の社外への付与となるため、金融商品取引法上「募集」にあたらないように留意していただく必要があります。その他、従業員用のストックオプションと異なり、行使の条件や取得の条件が限定されていないものとした方がベンチャーキャピタルにとって有利であるため、その内容を慎重に検討する必要があると考えます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00128 既存の投資家との投資契約のデューディリジェンスについては、何が重要なチェックポイントになるでしょうか。

細かい事項にわたって既存投資家の同意が必要であるなど、発行会社を過度に束縛する内容になっていないかを確認することになります。また、株式の譲渡に関する先買権や譲渡参加権が規定されている場合、自社が締結する予定の投資契約の先買権等と抵触する可能性が高いため、その点も確認する必要があります。また、いわゆる最恵待遇の条項(他の投資家に自己よりも強い権利を付与できないこと、仮に付与した場合には自己にも同様の権利を付与したとみなす旨の規定を意味します。)の存否についても、確認が必要です。
(作成日:2012年1月27日)

Q00129 デューディリジェンスで問題が判明した場合はどうすべきでしょうか。

①投資の前提として当該事項を修正させ、問題がない旨を投資契約で表明保証させる、②当該事項の修正を投資契約上の払込の前提条件とする、③投資後一定期間内の修正を投資契約で義務づける、のいずれかとなります。重要な事項であれば、①又は②の対応が必要となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00130 交渉中の投資契約の表明保証条項に反する事項が既にデューディリジェンスで判明しているのですが、このまま契約を締結したらどうなるでしょう。

実際に締結された投資契約の表明保証条項に反する事実の存在について、投資家が悪意又は重過失である場合には、発行会社の表明保証違反責任が認められないとの裁判例があります。このため、投資契約において投資者がデューディリジェンス等で知り得た情報は、発行会社の表明保証責任を減免しない旨を明記しておくことが考えられます。もっとも、表明保証条項は隠れた問題がないことの確認が基本的な趣旨であり、上記のような規定が有効とは断定できないため、判明した問題についてはきちんと修正等の対応をとらせることが望まれます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00127 ベンチャーキャピタルが、投資後に、投資対象会社に他の会社との取引についての紹介行為を行う場合の留意点は?

その紹介内容によっては、ベンチャーキャピタルの投資家としての利益と、発行会社の利益との相反関係が生じる場合があり、そのような紹介行為によって生じた問題を巡って後日トラブルになるケースが考えられます。たとえば、(a)投資対象会社のM&Aによるエグジットを図ろうとして買収候補先の会社をベンチャーキャピタルが紹介するような場合や、(b)ベンチャーキャピタルが投資している他の会社との業務提携を提案するような場合に、利益の相反が生じる可能性があります。それゆえ、(i)そのような利益相反がありうることについて発行会社は認識している旨、(ii)発行会社は自己責任で取引を行うべき旨、(iii)発行会社は情報の内容については自己責任で確認すべき旨を記した誓約書を取得したうえで紹介行為を行うような対応をされた方が安全です。さらに、ベンチャーキャピタルが有償で紹介契約を締結しているような場合や、社外取締役を派遣している場合は、契約上の善管注意義務違反や、取締役としての善管注意義務違反との関係も問題になるため、より慎重な対応が必要となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00146 投資事業有限責任組合の場合、財産分配に制限はあるのでしょうか。

投資事業有限責任組合において、組合財産を分配する場合、貸借対照表上の純資産額を超えて分配してはならないという制限があります(投資事業有限責任組合契約に関する法律第10条第1項)。かかる制限に違反して分配が行われた場合、当該分配された金額の範囲内で、有限責任組合員も組合の債務を弁済する責任を負うことになります(同条第2項)。
(作成日:2012年1月27日)

Q00258 複数のファンドをGPとして運営している場合、GPとしてファンド間の公平等に配慮する必要はあるのでしょうか。

※適格機関投資家等特例業務に関しては、改正法の施行による変更が予定されています(2015年6月現在)。
金融商品取引法上の投資運用業に該当する場合には、同法において一定の禁止行為が規定されており、自己又はその取締役等との取引による運用、運用するファンド相互間の取引による運用など、利害相反の問題をはらむ運用行為が原則として禁止されます。適格機関投資家等特例業務の場合には上記規制は適用されませんが、法令上ファンドの運営者としての善管注意義務を負います(民法第671条、第644条、投資事業有限責任組合契約に関する法律第16条、有限責任事業組合契約に関する法律第56条等)。そのため、あるファンドを犠牲にして他のファンドの利益を優先するような運営を行った場合、当該犠牲になったファンドの組合員に対して善管注意義務違反となる可能性があります。運用の自由度を確保するためには、ファンド間の取引が可能であることや、いずれのファンドから投資を行うかについてGPの裁量で決定できることを、組合契約において規定しておいた方が良いと考えられます。もっとも、その場合でもGPとしての善管注意義務を尽くす必要はあることになります。
(作成日:2015年6月30日)