利用規約

  • Q&Aの内容は、作成日時点の情報に基づき正確を期するようにしておりますが、最新の法令、判例等との一致を保証するものではございません。また、具体的な案件を想定して作成しておりませんので、個別の案件につきましては専門家にご相談下さい。

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Q00029 インターネットサービス等における海外の利用者との契約関係において日本の法律が適用されるのでしょうか。

海外に居住する消費者との間の契約において、どの国の法規が適用されるかという問題については、法の適用に関する通則法(以下「通則法」といいます。)が、以下のようなルールを定めています。①契約において準拠法の選択がない場合には、原則として「消費者の常居所地法」を適用する(通則法第11条第2項)。②契約において準拠法の選択がある場合には、選択した地の法の適用が認められる(通則法第7条)。但し、「消費者がその常居所地法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を事業者に対し表示したとき」は、その強行規定をも適用する(通則法第11条第1項)。従って、例えばインターネットサービス等において海外のA国に居住する者がサービスを利用した場合、利用規約に準拠法の定めがない場合には、当該利用者との間ではA国の法規が適用されることになります。一方、利用規約において準拠法を日本とする旨の規定を設けた場合には、当該利用者との間でも原則として日本法が適用されることになりますが、当該利用者はA国の消費者保護法規中の特定の強行規定の適用を主張して、その強行法規による保護も受けることができることになります。
但し、上記の説明は日本の裁判所に提訴された場合を前提としています。外国において提訴された場合には、原則として当該国のルールに従って処理されることになるため、最終的には当該国の法律の専門家のアドバイスを受けることが必要となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00232 個人ユーザー向けサービスの利用規約について、当社の損害賠償責任を免責する条項を入れたいのですが、問題はないでしょうか。

利用規約での免責条項はよく見受けられますが、個人ユーザーとの契約関係は消費者契約法が定める消費者契約に該当する場合が多く、その場合には損害賠償の免責条項は制限を受けます。大まかに言うと、事業者の一切の賠償責任を免責する完全免責条項は無効となり、一部の賠償責任を免責する条項は、事業者に故意又は重過失がある場合に無効(=軽過失に留まる場合には有効)となります。したがって、消費者契約に該当する利用規約では、単に賠償責任を負わない旨を定めるのでなく、一部免責条項として賠償額の上限や賠償する損害の範囲の制限を規定しておくのが一般的な対応となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00233 コミュニティサイトの利用規約について、不正な投稿等に対する対応に関してはどのような定めをおいておけば良いでしょうか。

違法な情報、他人の権利を侵害する情報、サービスの運営を妨害する情報などの投稿については禁止とし、それに反した場合には投稿の削除やユーザー登録取消等の措置を講じることができる旨定めておくのが通常です。なお、実際に問題となる投稿がなされ、ユーザー間でのトラブル等が生じた場合には、いずれのユーザーに非があるのか判然としないことも多く、サイト運営会社としては板挟みの状況になる懸念もあります。かかる場合の具体的な対応については個別の状況に応じて適切に判断する必要がありますが、少なくとも利用規約において禁止行為の類型を詳細に定めておくことで、利用規約違反による削除等の対処をとりやすくなるというメリットが生じます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00255 契約書や規約において裁判管轄についての規定を設けることにはどのような意味があるのでしょうか。

契約で裁判管轄の定めがない場合には、民事訴訟法の定める法定管轄に従うことととなり、例えば、法人に対する財産権上の訴えは、被告である法人の主たる事務所又は営業所を管轄する裁判所(民事訴訟法第4条第1項、第4項)又は義務履行地を管轄する裁判所(民事訴訟法第5条第1号。金銭債務の場合、原則として債権者の住所となります。)に提起することになります。契約当事者の所在地が離れている場合、契約内容や訴えの内容によって、相手方の所在地に法定管轄が認められ、そちらの裁判所に提訴される可能性があります。そのような事態を避けるため、できるだけ契約において自己に便利な場所の裁判所を管轄裁判所として定めることが望まれます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00256 契約書や規約において東京地方裁判所を管轄裁判所として規定する場合、書き方について注意する点はありますか。

管轄の合意には、特定の裁判所だけを管轄裁判所とし、法定管轄を排除する合意である専属的合意と、法定管轄の他に更に管轄裁判所を付け加える合意である付加的合意の2種類があります。よって、東京地方裁判所以外への提訴は認めたくないのであれば、東京地方裁判所が専属的管轄裁判所である旨を明記する必要があります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00288 ウェブ上のサービスの利用規約を変更したいのですが、サイト上に変更した旨を掲示すれば足りるでしょうか。

利用規約はユーザーに承認されることによって事業者とユーザーとの契約内容となります。契約の変更は原則として双方当事者の合意が必要であるため、一方的にサイトに変更を告知しただけで変更できるというものではありません。もっとも、ユーザーが変更を認識し、実体としてそれに同意したというプロセスがあれば、変更したものと評価することは可能であるため、例えば、登録メールアドレスに変更を告知するメールを送信し、①変更内容を記載するかそれを確認できるURLを表示し、②一定期間内に異議の申出又は退会しない場合には変更に同意したものとみなす旨を記載することが考えられます。この通知後一定期間内に異議を述べずにサービス利用を継続するユーザーについては、少なくとも黙示的に変更に対する同意があったものと考える余地があります。もっとも、突然このようなメールを送信されたユーザーにとってはやや唐突であり、変更の有効性を争われるリスクもあることから、予め利用規約において上記のようなプロセスによる規約変更権の規定を設けておくべきであり、それによって変更の有効性を争われる可能性を低くすることが考えられます。
(作成日:2012年1月27日)