ネット選挙のビジネスチャンス!後編

投稿日:2013/06/14

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AZX弁護士の菅原です。政治家はやめて、アイドルを目指すことにしました。

ところで、マカンコウサッポウの記事を書いていたら、先日初めて「マカンコウサッポウの先生ですよね!」といわれました。マカンコウサッポウの先生・・・実に強そうですね!僕はふっとばされてた方ですけど!

さて、今回は前回に引き続き「ネット選挙のビジネスチャンス!後編」をお送りします。前回の記事では、ネット選挙関連のビジネスをするにあたり、必ず考えなければいけない買収罪に関する話などをしていますので、まだ読んでいない方は「ネット選挙のビジネスチャンス!前編」からどうぞ!

それでは早速、以下の架空ビジネスが、改正公選法のもとで適法かどうか、検討していきます。

3 特定層にメールを大量転送「必勝メールプッシュ」

政治家の皆さん、もっと自分の主張を「自分の主張がささる特定の層」に届けたいと思いませんか。「必勝メールプッシュ」は、全国の有権者が、貴方のメールを同じ層の友人等に転送してくれるサービスです。これで貴方の主張を特定の層で爆発的に浸透させることが可能です!

 

前回の記事で、「電子メールは制限を厳しくします」というのが改正公選法の基本的な考え方だとお伝えしました。

改正公選法のもとで選挙運動用の電子メールを送信できるのは「政党等」「候補者」のみです。一般の有権者が「○○さんに投票お願いします!」といった電子メールを送ることは禁じられています。

また、「転送」も新たな電子メール送付行為にあたりますので、候補者が一般の有権者に対し「清き一票をお願いします!これをできるだけ多くの人に転送してください!」などと書くのもアウトです。

したがって、一般の有権者による転送を前提とする「必勝メールプッシュ」は「違法」です。

 

ちなみに、電子メールを送信できる「相手」にも制限があり、

①選挙運動用電子メールの送信の求め・同意をした者

②メールマガジン等の継続的な受信者であって、選挙運動用電子メールの送信通知に対し、送信しないよう求める通知をしなかった者

にしか電子メールを送信することはできません。

要は、個別に同意した相手(①)か、政治家のメルマガに登録している相手(②)にしか、自身への投票を呼びかけるメールは送れないということですね。

「特定の層のメールアドレスを売ります!」「同窓会名簿に載っている人に片っ端からメールします!」というのも、選挙運動のメールが送られることに対して同意をとっていないためNGということですね(そもそも個人情報保護法上問題がありますが。)。

 

4 女子高生が貴方の当選を支援!「ブームメーカー」

ネット選挙は、若年層の票獲得の大チャンス!女子高生の間でブームを作り、貴方に投票を呼びかけるツイートを、大量にRTしてもらうことが可能です。女子高生の間でブームになれば、貴方の当選は間違いなし!

 

この事例で覚えておいてほしいことは1つだけです。

「改正公選法のもとでも、未成年者は選挙運動ができません」

 

ネットユーザーには未成年も多いのですが、サービス運営者も、意識しないとこの点を忘れてしまいがちです。

例えば、FacebookやTwitterに未成年が「○○さんに投票してください!RT超希望!先輩とかに回して!」などと書き込むのは違法です。

ですから、「ブームメーカー」は女子高生に選挙運動をさせる点で「違法」ですね。もっとも、特定の候補者を応援するものではなく「みんな、選挙に行こう!」みたいなツイートは「選挙運動」に該当しないので問題ありません。

先日マカンコウサッポウをサービス名に使って良いか?との記事を書きましたが、例えば政治家がマカンコウサッポウの写真と一緒に「清き1票を」とコメントを加えて、それを女子高生にRTして貰う場合は、違法となる可能性が高いです(RTを依頼せず、勝手にRTされた場合は微妙ですが・・・。)。

◆前編・後編のポイント

2週にわたってお送りした「ネット選挙のビジネスチャンス!」ですが、ポイントは以下のとおりです。

①買収罪に該当しないかについては、慎重な検討が必要

②改正公選法により、ウェブサービスの利用が広く解禁された(電子メールには③の制限)

③電子メールを送信できるのは政党等と候補者だけで、送信先にも制限あり

④インターネットと関係のない以前からの規制(未成年の選挙運動の禁止等)は残っているので、こちらに抵触しないかも確認が必要

今回は改正公選法を網羅的に取り上げるのではなく、事例形式でピンポイントに検討してみました。興味を持った方は、総務省が改正公選法のガイドラインを出していますので、こちらを読んでいただくか、AZXビジネスモデル無料審査をご利用ください!

※上記のサービス例は、改正公職法を理解しやすくするために掲載したものであり、実在するサービスとは一切関係ありません。また公選法以外の他の法律等に抵触しないことを保証するものではありません。


投稿日:2013/06/14