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資産除去債務に関する会計基準の概要を説明してください。

資産除去債務とは、有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務及びそれに準じるものをいいます。例えば、建物を解体する際に条例などで規定されている義務に基づくアスベスト除去費用や、借地契約などで要求される原状回復義務に基づく建物解体費用等が資産除去債務として取り扱われることとなります。
この資産除去債務を有形固定資産の使用期間にわたって期間配分する手法が資産除去債務に関する会計基準であり、会計処理は次の通りとなります。
① 資産除去債務の発生時に、有形固定資産の除去に要する支出額を合理的に見積もり、それを現在価値に割り引いた金額を負債に計上し、負債と同額を関連する有形固定資産の帳簿価額に加えて資産計上します。
② 資産計上した除去費用を、減価償却を通じて、その有形固定資産の残存耐用年数にわたって各期に費用配分します。
③ 資産除去債務の現在価値と割引前の将来支出額との差額を時の経過による調整額として費用計上するとともに資産除去債務の金額を調整します。
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