残業代対策

  • Q&Aの内容は、作成日時点の情報に基づき正確を期するようにしておりますが、最新の法令、判例等との一致を保証するものではございません。また、具体的な案件を想定して作成しておりませんので、個別の案件につきましては専門家にご相談下さい。

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Q00092 従業員に残業をさせる際の留意点を教えてください。

まず、就業規則における記載等により、個々の労働者に、所定労働時間を超える労働を労働契約上義務付ける必要があります。また、法定労働時間を超える労働をさせる場合には、三六協定を労使間で締結し、所轄の労働基準監督署に届け出ていることが必要です。三六協定は届出を行わないと発効しないため注意してください。更に、法定で定める率以上の割増率で計算した割増賃金を支払うことも必要です。
(作成日:2012年1月27日)

Q00097 年俸制を採用しています。残業代は支払わなくていいですか。

時間外労働、深夜労働または休日労働をさせた場合は割増賃金を支払わなければならない(労働基準法第37条)というのが労働基準法の基本原則であり、年俸制を採用したというだけでその適用を免れるものではありません。なお、年俸額の中に、一定の残業代が含まれるという契約を締結することは可能であるものの、年俸額のうちのどの部分が割増賃金に相当する額であるかを明確にし、実際の労働時間に基づき計算される本来支払うべき法定の割増賃金を計算した上で、不足があれば追加支給する必要があるため、結局法定の割増賃金を全額支払うことが大前提になっています。
(作成日:2012年1月27日)

Q00098 当社は課長職以上を管理監督者として、残業代を一切支払っていませんが問題ないでしょうか。

労働基準法の管理監督者は名称にとらわれることなく、実態として労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者である必要があり、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者であることが必要です。また、定期給与である基本給、役付手当等において、その地位にふさわしい待遇がなされていることが必要となるため、貴社の課長職以上の人が、職務内容、責任、裁量、待遇等を総合的に勘案して、実態として管理監督者に該当するか否かを検討する必要があります。また、管理監督者に該当した場合でも、深夜割増賃金の支払いは免れないため注意が必要です。
(作成日:2012年1月27日)

Q00099 三六協定届の特別条項を結ぶ際、締結できる時間に上限はありますか?

三六協定届の特別条項における特別延長時間には法律で定められた上限はないため、延長することができる時間は労使間の自主的な協議に委ねられています。ただし、過重労働による労災の認定基準(2〜6ヵ月の平均で80時間/月以上の時間外労働)を考慮して、それを下回る時間に設定しておくことも考えられます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00341 従業員が残業代に未払いがある旨を申告してきており、会社の対応によっては労働基準監督署に相談に行くと言っています。その場合、労働基準監督署から、この従業員のみに未払い残業代を支払うことを指導されるのでしょうか。

監督官の立入調査等は、企業に対して法令違反を改善させることを目的としているため、ご質問のケースのように、一部労働者に関する違反が確認されれば、それを基に全社的に再点検をするように指導を受ける事例が多く見受けられます。よって、未払い残業代を申告してきた従業員のみへの対応では済まなくなる可能性があります。
(作成日:2012年8月6日)

Q00101 労働基準監督署より割増賃金が適正に支払われているか点検し、少なくとも2年前までにさかのぼって差額を支払う指導をうけました。勤怠管理をしていなかったため、未払割増賃金の金額を確定できないのですが、その場合は、どのように対応したらいいでしょうか。

パソコンのログデータ等、何らかの客観的なデータに基づいて過去の勤怠を集計することができないかを検討し、それでも難しい場合は、労働時間データの集計が可能となった期間における時間数から過去の労働時間を推計する等、合理的と考えられる方法で労働時間を算出し、未払賃金の金額を確定する必要があります。会社で未払賃金の算定方法を決定したら、念のため、労働基準監督署に問題がないかを確認し、労働者との間でもその算定方法及び他に未払賃金がない旨等を記載した合意書を締結した上で、差額の支払いを行ったほうがよいと考えます。
(作成日:2012年1月27日)

Q00173 IPO審査で未払賃金が問題になるケースが多いと聞きましたが、どのような点が問題になるのでしょうか。

時間外労働等に対する割増賃金が適正に支給されていないケースが多く、労働基準監督の指導も厳しく行われる状況にあります。従業員の数等によっては、未払賃金額が大きくなり、無視できない隠れた債務になってしまうため、IPOにあたっては比較的厳密に未払賃金の有無が審査される傾向にあります。割増賃金を全く支払っていない場合、定額のみなし割増手当を支給しているが実際の労働時間に基づき法令上支払うべき金額に達していない場合などがあり、それが判明した場合には過去に遡って未払額を計算し、きちんと精算することが求められます。未払額の計算は複雑になる場合があり、また会社が労働時間を正確に把握していない場合などもあるため、IPO審査でこの問題を指摘された場合には短期間で負担の大きい対応を強いられることになります。このため、法令に準拠した賃金制度を早期に定め、日常から適法な運用を行うことが重要となります。
(作成日:2012年1月27日)

Q00340 労働基準監督官から臨検の際に、労働者名簿、賃金台帳、タイムカードを準備するように求められています。そもそも、これらの書類は、どれくらいの期間保管しなければならないのでしょうか。

労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類は3年間保存しなければならない旨が法律上定められています(労働基準法第109条)。よって、労働者名簿、賃金台帳、タイムカードについても3年間保存する必要があります。
(作成日:2012年8月6日)