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投資先に対して複数の投資家がいる場合に、投資契約で注意しておくべきことはあるでしょうか。

各投資家は、投資先との間でそれぞれ投資契約を締結していることが考えられます。この場合、各投資契約で内容の矛盾する権利が定められている可能性があり、他の投資契約との調整が必要となる場合があります。例えば、いわゆる先買権(株式を売却しようとする者から当該売却と同等の条件で株式を買い取る権利)や共同売却権(株式を売却しようとする者と共に自己の株式を売却できる権利)が投資家にある場合、各投資家がいずれも先買権や共同売却権を行使してしまうと、各投資契約で投資家に認められた譲渡等ができる株式数の合計が、実際に譲渡等ができる株式数を上回ってしまう可能性があり、その結果、先買権や共同売却権が履行されないという事態になりかねません。したがって、投資家の間で株主間契約を締結し、その株主間契約で統一的な内容を定めることが望ましい対応になります。
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