AZXポリシー

Q3 弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、社労士その他のアドバイザーをどのように選択したらよいのでしょうか?

各企業のステージに応じてアドバイザーに要求する要素が多少変わる面がありますが、将来のIPOやM&A等を見据えてそれに対応できるアドバイザーを、実績と経験を検証して選択した方がよいと考えます。AZXでは、過去6000社以上のベンチャー企業をサポートし、168社以上のIPO達成実績があります。M&Aについても多数の実績があります。

◆ベンチャー企業の成長段階

ベンチャー企業の成長段階は、一般的には以下のようなステップとなります。

①シードステージ:創業メンバーで資金を集めて、ほとんど無報酬で頑張る。(エンジェル、アクセラレーター/インキュベーターから数百万円から数千万円程度の資金調達を受ける場合がある。)

②アーリーステージ:ある程度の事業コンセプトや商品/サービスのデモ等ができた段階や商品/サービスをリリースした段階で、エンジェル、アクセラレーター/インキュベーター、VC等から数千万円程度の資金調達を行う。

③ミドルステージ:将来の黒字化及びIPO等の可能性がある程度見えてきた段階でVCや事業会社等から数千万円から数億円規模の資金調達を行う。

④レイターステージ:IPOが射程圏内に入り、主幹事証券、監査法人等とも契約をして本格的なIPO準備段階に入る。IPOにつなげるある程度の大規模な資金調達を行うこともある。

⑤IPO/M&Aステージ:IPOを達成する。またはその過程でより事業を発展できそうな大規模な会社からのM&Aの提案を受け入れる。

⑥IPOやM&Aを達成後、それをテコにさらなる事業展開を進めるステージ

◆各ステージで必要となる専門家

各ステージで必要な法務及び税務・会計サービスのレベルが異なってきます。①のシードステージや②のアーリーステージでは、まだ資金的及び時間的に余裕がなく、低価格や知人の有無等の親密さでアドバイザーが選択される傾向にあります。

しかし、③、④のミドル/レイターステージでは、VCや事業会社等から多額の資金を預かった以上、事業の健全な発展に向けての責任がより大きなものとなり、IPO等に向けての法務及び税務・会計の面も整備していく必要があります。このステージにおいては、価格面だけでアドバイザーを選択して、将来のIPOやM&Aにおいてどのポイントが重要か、どこまで整備するべきかという実務経験のない弁護士等を選択してしまうと、将来的に大きなリスクに直面することになります。また、税務・会計についても、VC等への月次報告も重要となり、他方で将来のIPO等に向けて自社内での体制も整備する必要があり、そのような企業の方向性を理解した税務・会計のアドバイザーを起用する必要があります。

⑤のIPO/M&Aステージとなり、IPOやM&Aが近い将来に行われる可能性が高い段階に入ると、この時期における法務や税務・会計での対応のミスが企業の成長にとっては致命的な結果となる可能性も高いため、価格面よりも、実際にこのステージでの知識と経験が豊富で、万一、自社において問題に直面した場合でも、過去の経験等に基づいて適切な解決策等を相談できるアドバイザーが必要になります。また、⑥のIPO等の後のステージでは、買収案件、株主総会対策、金商法対応、海外進出等の重要度が上がり、それらに精通したアドバイザーが必要となります。

弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、社労士等のアドバイザーの選択については、自社のステージに合わせて慎重に選択する必要があります。最もよい選択は、上記①から⑥の全てのステージに対応できるアドバイザーに依頼することです。①や②の時期に価格面だけでアドバイザーを選択した際に、そのアドバイザーで③以降のステージに対応できない場合には、企業としてはかなりリスクのある状態になります。

◆専門家を見極めるには

③以降のステージに対応できるかを見極めるには、実際に何件の達成実績があるのかを確認するべきであると考えます。例えば、IPOを目指す企業においては、「サポートしている企業の何件がIPOを達成したのですか?」とアドバイザーに質問することが考えられます。

よく顧問クライアントの数を質問されることがありますが、顧問クライアントの数はあまり重要ではありません。顧問クライアントが多数あったとしても、①から②のステージだけサポートしている場合には、③以降のステージに対応できることにはならないからです。AZX では、過去6000社を超えるベンチャー企業をサポートしており、現状において数千社の顧問クライアントがありますが、その数が重要だとは思っていません。そのため、顧問クライアントの数は特に開示をせず、IPOの達成件数をホームページ上で開示しています(実績 をご参照ください)。M&Aも、それを上回る件数をサポートしておりますが、M&Aには大小様々なディールがあり、株式譲渡、合併、第三者割当増資、株式交換、株式移転、事業譲渡、会社分割等いろいろなスキームがあり定義が難しいために件数を開示していません。

◆AZXの価値:全てのステージに対応した柔軟なサポート

AZXにおいては、上記③から⑥のステージのベンチャー企業をサポートすることはもちろんのこと、ベンチャーサポートの使命を果たすべく、①及び②のステージの企業の皆様もサポートするべくできるだけ柔軟な価格対応でサービスを提供しており、多くのスタートアップ企業のサポートをしております。