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【法人税】役員給与の取り扱い①

2016-06-23

[役員給与の概要]

平成19年4月1日以後に開始する事業年度から、法人が役員に対して支給する給与(注)については、定期同額給与、事前確定届出給与又は利益連動給与のいずれにも該当しない場合、損金の額に算入されません。ただし、定期同額給与、事前確定届出給与又は利益連動給与に該当した場合でも、不相当に高額な部分の金額については、損金の額に算入されません。

(注)給与からは、退職給与、法人税法第54条の2第1項に規定する新株予約権によるもの、使用人兼務役員に対して支給する使用人の職務に対する給与等は除かれます。また、給与には金銭によるものの他、例えば債務免除による利益等の経済的な利益が含まれます。

 

[役員の範囲]

役員とは次の者をいいます。

1  法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人

2  1以外の者で次の(1)か(2)のいずれかに該当するもの

(1)法人の使用人(職制上使用人としての地位のみを有する者に限る)以外の者でその法人の経営に従事しているものなお、上記の「使用人以外の者でその法人の経営に従事しているもの」には、相談役、顧問その他これらに類する者でその法人内における地位、職務等からみて他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認められるものが含まれます。

(2)同族会社の使用人(職制上使用人としての地位のみを有する者に限る)のうち、以下の①~③に掲げる全ての要件を満たしている者で、その会社の経営に従事しているもの

①その会社の株主グループ(注)をその所有割合の大きいものから順位を付し、その第一順位の株主グループの所有割合を算定し、又はこれに順次第二順位及び第三順位の株主グループの所有割合を加算した場合において、その使用人が以下のイ、ロ、ハの株主グループのいずれかに属していること。

イ第一順位の株主グループの所有割合が50%を超える場合における当該株主グループ

ロ第一順位及び第二順位の株主グループの所有割合を合計した場合に、その所有割合が初めて50%を超えるときにおけるこれらの株主グループ、

ハ第一順位から第三順位までの株主グループの所有割合を合計した場合に、その所有割合が初めて50%を超えるときにおけるこれらの株主グループ

②その使用人の属する株主グループの所有割合が10%を超えていること。

③その使用人(その配偶者及びこれらの者の所有割合が50%を超える場合における他の会社を含む)の所有割合が5%を超えていること。

(注)「株主グループ」とは、その会社の一の株主等並びにその株主等と特殊の関係

のある個人及び法人をいいます。

 

[経済的利益]

[役員給与の概要]で述べた経済的な利益とは、例えば以下のもののように、法人の行った行為が実質的に役員に対して給与を支給したと同様の経済的効果をもたらすものをいいます。

・ 物品その他の資産を贈与した場合におけるその資産の時価

・ 所有資産を時価より低い価額で譲渡した場合における時価と譲渡価額との差額

・ 役員等に対して有する債権を放棄し又は免除した場合におけるその債権の額に相当する金額

・ 居住用の土地又は家屋を無償又は低い価額で提供をした場合における通常収受すべき賃貸料と実際に徴収した賃貸料の額との差額

・ 無利息又は低利率で金銭を貸付けた場合における通常徴収すべき利息と実際に徴収した利息との差額

・ 役員等のために個人的費用を負担した場合におけるその費用の額に相当する金額

ただし、法人が役員等に対し経済的な利益の供与をした場合において、それが所得税法上経済的な利益として課税されないものであり、かつ、法人がその役員等に対する給与として経理しなかったものであるときは、給与として取り扱われません。