人事労務相談

ベンチャー・スタートアップの方へ

事業活動を進め従業員が増加していく中では、労務管理が追いつかずに様々な問題が生じるケースがあります。

特にベンチャー企業では従業員が一丸となって業務に取り組むあまり、意識しないうちに過重労働が続きうつ病が発症したり、労働時間管理が疎かになり未払賃金の債務が発生することがあります。

そもそも裁量労働制や年俸制を誤った解釈で適用しており、未払賃金請求といった問題に発展することも少なくありません。また、従業員が退職の際に直接労働基準監督署に相談するケースも見受けられ、その場合、突如として様々な労務面の不備を指摘され、是正勧告を受ける可能性も考えられます。これら労務面の問題については慎重かつ迅速に対応する必要があり、初動の対応を誤ると大きなトラブルに発展する可能性があります。


AZXでは、人事・労務関係に関するアドバイスについて多くの実績があります。労働法令や実務面の観点から社労士がアドバイスを行い、必要に応じて労働行政におけるあっせん手続にて解決を図ることはもちろん、仮にあっせん手続で和解に至らず労働審判や訴訟に進んだ場合でもグループ内の弁護士等により一貫したサポートを受けることが可能です。

関連するナレッジ
  • 新規プロジェクト要員として採用した者について、プロジェクト期間の途中で退職した場合は10万円のペナルティーを課したいと考えていますが問題ありますか。
    労働者が労働契約に違反した場合の違約金の額又は損害賠償額を、あらかじめ定めておくことはできません(労働基準法第16条)。これは、労働者が不当に会社に拘束されることを防ぐためです。但し、本条で禁止されるのは、損害賠償等をあらかじめ金額で定めておくことを禁止するものであり、従業員の不正行為などがあったときに、会社が実際に被った損害を算定し、これを請求することが禁止されるわけではありません。
  • システム開発の技術職として外国人を雇い入れる予定です。ビザ等の就労面に関して何か注意すべき点はありますか。
    外国人を採用する場合は、外国人登録証明書(又は在留カード)を提出してもらい「在留資格」と「在留期間」を確認する必要があります。在留資格の範囲内でのみ就労が可能とされており、在留資格範囲外の業務を行わせる等、不法就労活動をさせた場合には、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこれらの併科が刑事罰として定められています(入管法第73条の2第1号)。
    また、外国人労働者の雇入れ及び離職の際に、外国人雇用状況を公共職業安定所に届け出る必要があり、怠った場合には30万円以下の罰金となる可能性がある点ご留意ください(雇用対策法第38条第1項第2号)

  • 以前派遣されてきた派遣労働者が当社のニーズを満たさない人だったので、今回は事前に面接を行いたいのですが、そのような要望を派遣元に伝えても良いでしょうか。
    労働者派遣法第26条第7項は、「労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。」と定めています。この規定を受けて、厚生労働省の定めている「派遣先が講ずべき措置に関する指針」(第2の3)においても、派遣先が労働者派遣に先立って派遣労働者と面接することを禁止するものとされています。派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者が、自らの判断の下に派遣就業開始前の事業所訪問を行うことは実施可能であるとされていますが、派遣先がこれらの行為を求めることは禁止されているため、派遣先に事前の面接を行いたいとの要望を伝えることは避けた方が良いと考えられます。
    なお、派遣元に対して、業務の内容や当該業務に必要とされる派遣労働者の技術・能力を伝えることは禁止されていないため、ミスマッチを避けるためには、貴社の業務内容や貴社が必要としている派遣社員に求めるものを派遣元に伝えておくことが重要と考えられます。
  • 同じポストに派遣社員を継続してあてているのですが、何か問題があるでしょうか。
    ※2015年10月1日施行予定の法改正により、違法な派遣を受け入れている場合に労働契約を申し込んだとみなされる制度が予定されています。
    労働者派遣法第40条の2は、派遣就業の場所ごとの「同一の業務」について、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けることを禁止しているため、派遣社員を同じ業務で使用し続ける場合には注意が必要です。派遣可能期間は、原則1年であり、一定の条件に従い1年から3年の間で派遣先企業が期間を定めた場合はその期間となります。派遣可能期間を超えて派遣労働者を使用しようとする場合には、労働者派遣法第40条の4によって、雇用契約の申込み義務が発生することとなる点にも留意する必要があります。
    派遣可能期間の制限のない業務(いわゆる26業務など)というものも存在していますが、派遣可能期間の制限のない業務の場合でも、「同一の業務」について、3年間同一の派遣労働者を受け入れており、その同一の業務に新たにに労働者を雇い入れようとする場合には、当該同一の派遣労働者に対し、雇用契約の申込み義務が発生することとなる点に留意する必要があります。
    「同一の業務」の意味など、この点の詳細については、厚生労働省の公表している「労働者派遣事業関係業務取扱要領」の第9「派遣先の講ずべき措置等」をご参照下さい。
  • 派遣会社から派遣労働者を受け入れていますが、当社で時間外労働に関する協定届を提出していれば、当社の従業員と同じように残業や休日労働を行わせることが可能でしょうか。
    労働基準関係法令等の責務は、派遣元と派遣先にそれぞれ分担されています。派遣労働者の雇用主は派遣元であるため、派遣元が時間外労働に関する協定届を提出している場合、派遣先はその協定に定める限度内に限り派遣労働者に残業や休日労働をさせることができます。派遣先における時間外労働に関する協定届の内容に従って残業や休日労働を行わせることができるとは限らない点にご留意ください。
  • 在籍出向者に関する労働条件の取り決めはどのように行うべきですか。
    在籍出向に関しては労働基準法上の定めがなく、出向の内容に関しても法的な規制がないため、出向する労働者の労働条件等については出向規程および出向契約書等によって定めれば問題ないと考えます。よって、出向労働者の労働条件等の設定にあたって出向元、出向先いずれの基準を適用するかについては、基本的には出向元事業主、出向先事業主及び出向労働者三者間の取決めによって決定され、また、労働基準法等における使用者としての責任については、かかる取決めによって定められた権限と責任に応じて、出向元事業主又は出向先事業主がそれぞれ責任を負うことになります。なお、出向元に在籍のまま出向先において指揮命令を受けて労務を提供するという在籍出向の性格から、労務提供を前提としない部分は依然出向元の就業規則の適用を受け、労働時間や服務規律等の労務提供を前提とする部分については出向先の就業規則の適用を受けることとして取り決める例が多いと考えます。
  • 関連会社に在籍出向させる社員がいます。賃金は出向元である当社から支払う予定にしていますが、この社員の社会保険、雇用保険、労災保険の取り扱いはどうなりますか。
    ■労災保険
    出向者が出向先の会社の組織に組み入れられ、出向先の指揮・監督を受けて労働に従事する場合は、出向先と労働関係があると判断され、出向先の労災保険の適用を受けるものとされています。この際、出向元から賃金を支払われていても、出向先が支払う賃金とみなして、出向者を出向先の事業所に係わる保険関係によるものとして取り扱うこととされています。
    ■雇用保険
    出向者については、同時に二つの雇用関係を有する場合でも、生計を維持するのに必要な主たる賃金を受ける一つの雇用関係についてのみ、雇用保険の被保険者資格を持つことになります。よって、出向元で生計を維持するのに必要な主たる賃金が支払われることになる場合は、出向元の雇用保険被保険者資格を継続することになります。
    ■社会保険(健康保険・厚生年金保険を意味します。以下同じ。)
    出向元及び出向先との使用関係や報酬の支払等によって出向元、出向先のいずれの会社で社会保険の被保険者資格を取得することになるかは異なりますが、今回のように在籍出向であり、出向元で全額賃金が支払われる場合は、一般的には出向元の社会保険資格を継続することになります。
  • 派遣会社から派遣労働者を受け入れていますが、関連企業が忙しい時期にはその派遣労働者を当社から関連企業に対して更に派遣しようと考えています。何か問題はありますか。
    派遣会社から受け入れた派遣労働者を、派遣先が更に第三者の指揮命令の下に労働に従事させていると、2重派遣に該当し職業安定法違反となる可能性があります。労働者派遣法における労働者派遣とは「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させること」であるため、貴社から関連会社への派遣は「自己の雇用する労働者」ではなくなるので、労働者派遣法の定義に該当しないことになります。労働者派遣法で定義している労働者派遣以外の派遣形態は労働者供給に該当するため、2重派遣は職業安定法で禁止されている労働者供給事業に該当するものと考えられます。
  • 労働組合から団体交渉の申込みがありましたが、かかる団体交渉には応じなければならないのでしょうか。
    労働組合法第7条第2号は、「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。」を禁止しているため、「正当な理由」がない限り団体交渉には応じなくてはなりません。
    どのような場合が「正当な理由」に該当するかについて明確な定めはありませんが、交渉が進展する見込みがなく、団体交渉を継続する余地がなくなっていた場合には団体交渉を拒絶することに「正当な理由」があるものと判断した判例があります(最高裁平成4年2月14日判決)。
    なお、あらゆる事項が団体交渉の対象となるものではないため、団体交渉という名目で労働組合から交渉を申し込まれた場合でも、労働組合法第7条第2項の「団体交渉」に該当しないことがあります。この点については、一般的に「組合員である労働者の労働条件その他の待遇や当該団体的労使関係の運営に関する事項であって、使用者に処分可能なもの」が団体交渉の対象となるとされている(菅野和夫著「労働法 第九版」574-575頁)ことが参考になると考えられます。
  • 退職者が同業他社に転職すると、会社のノウハウが流出したり顧客が取られたりすることが懸念されます。何とか事前に阻止する方法はありませんか。
    就業規則や雇用契約書等に退職後の競業行為を禁止する条項を設けることが考えられます。退職後の競業を禁止する条項は、競業を制限する地域、期間、業務範囲、代償措置を総合的に考慮してその有効性が判断され、あまり広範にわたる場合等は退職者の職業選択の自由を制約するものとして無効となる可能性があります。よって、原則として年数、地域及び業種を明記し、禁止範囲を限定した方がよいと考えます。
    ただし、実際にトラブルになった際には、労働者の地位、使用者が競業を制限する目的や必要性についても個別の事案ごとに考慮されるため、雇用契約上、競業避止義務が明確になっていればどのような場合でも競業行為を差し止めることができる訳ではない点にご留意ください。
  • 退職勧奨の場合でも労働基準法上の解雇予告もしくは解雇予告手当の支払は必要ですか。
    解雇は使用者からの一方的な通告で雇用関係が終了するものです。一方、退職勧奨による退職とは使用者からの働きかけに応じ、労働者が退職の意思を使用者に伝えて雇用関係が終了することを意味します。よって、退職勧奨の場合、解雇とは異なり、解雇に関する労働基準法上の制限(解雇予告等)を受けないため、30日前の解雇予告、解雇予告手当の支払はいずれも必要ありません。但し、不当な退職勧奨は、実質上の解雇とみなされたり、不法行為とみなされるおそれがあるため、注意が必要です。
  • 解雇は必ず解雇日の30日前までに通告しなければならないのでしょうか。
    労働基準法上、使用者は労働者を解雇しようとする場合は、少なくとも30日前にその予告をしなければならないと定められています。ただし、予告の日数は1日について平均賃金を支払った場合はその日数を短縮することができます。したがって、30日前までに通告しなければ解雇できない訳ではなく、予告なしに即時解雇をする場合は平均賃金の30日分、20日前に予告した場合は平均賃金の10日分を支払うことで解雇予告の要件を満たすことができます。
    なお、①天災事変等で事業の継続が不可能となった場合や②労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合(いずれも行政官庁の認定が必要)はこの限りではなく、また日々雇い入れられる者等は解雇予告の適用除外とされています。
  • 整理解雇の4つの基準について教えて下さい。
    裁判例上、整理解雇の有効性は、(i)人員削減の必要性があるか、(ii)解雇回避努力義務を尽くしているか、(iii)被解雇者の人選に合理性があるか、(iv)解雇手続が相当か、との4つ基準によって判断されます。
    かかる4つの基準の意味については、全てを満たしていない限り解雇は無効であると考える要件説と、解雇の有効性を4つの基準を総合的に考慮して判断するに過ぎないとの要素説に分かれており、裁判例でも前者の厳格な考え方をとる場合と、後者の緩やかな考え方をとる場合が分かれている状況です。
  • 労働審判手続について教えて下さい。
    労働審判手続とは、労働関係に関する紛争について、裁判官である労働審判官1名と労働関係に関する経験を有する労働審判員2名で構成される労働審判委員会によって審理が行われる裁判手続のことをいいます。
    特徴としては、手続が非公開であること、原則として審理が3回以内に終了すること(労働審判法第15条第2項)が挙げられます。
    審理において当事者間で調停が成立した場合には手続は終了します。調停の合意内容を調書に記載した場合には、その記載は裁判上の和解と同一の効力を有することとなります(労働審判法第29条、民事調停法第16条)。
    調停が成立しない場合、労働審判委員会による労働審判が行われることとなります(労働審判法第20条第1項)。労働審判は、通常の裁判手続における判決のようなものです。労働審判が行われた場合、当事者は、書面にて2週間以内に裁判所に対し異議申立てをすることができます(労働審判法第21条第1項、労働審判規則第31条第1項)。異議申立てがなされた場合、通常の裁判手続に移行することとなります(労働審判法第21条第3項)。異議申立てがなされない場合には、労働審判は裁判上の和解と同一の効力を有することとなります(労働審判法第21条第4項)。
    なお、労働審判委員会が事案の性質に照らして労働審判手続を行うことが適当でないと考える場合には、労働審判委員会は労働審判手続を終了させることができ、この場合裁判手続に移行することとなります(労働審判法第24条、第22条)。
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